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バイオマス発電とは、化石燃料ではなく、木くずや間伐材などの生物資源を燃料として発電する方法です。バイオマスチップセンターは、バイオマス発電に用いる木材チップを製造する工場です。木質チップは燃焼により二酸化炭素を大気中に放出しますが、これを森林が光合成により再び自身に吸収し固定化しますので、原理的には二酸化炭素の総量は増えないことになります。つまり木材チップによるバイオマス発電はカーボンニュートラルを実現するエネルギープラントだということです。さらにバイオマスチップセンターに持ち込まれる資材は、廃棄されていた間伐材や製材工程における端材を有効活用するという点で無駄の解消(リデュース)やリサイクルにも貢献するエコな取り組みでもあります。
木質チップ化に使用する丸太資材はきみまち営業所に所属するドライバー(10tユニック)により運び込まれてきます。木質チップを製造するには自動破砕機を利用しますが、投入にあたっては、持ち込まれた木材を破砕が可能なサイズにカットする必要があります。丸太を割り、場内を移動させ、ラインに投入するには林業現場で活躍する各種高性能林業機械を用います。破砕された木質チップは出荷ゲートに到着したトレーラーに積み込まれ、秋田県のバイオマス発電所に届けられます。
きみまち営業所の管轄となるバイオマスチップセンターの仕事は、山での伐倒作業や車両動線を開拓する作道作業こそありませんが、同様の重機を用いて丸太をハンドリングするという点では共通するものがあります。林業作業者同様、現代の「木こり」として奥深き木を相手に循環型社会の創造に貢献してみませんか?